貧乏人

役者=貧乏 となるのが辛い。

日頃はアルバイトで食いつなぐ。

役者なんて職業はない。

認められていないんだろう。


このコロナ禍で、私たちは

演劇と俳優(役者)とは?

を考えさせられた。

果たして必要とされているのだろうか?


毎年、

年間三本ほどの舞台をこなしてきた。

しかし実際に板の上に立つのは

合計して、ほんの二週間ほど。

ほとんどは稽古に費やす。

毎日稽古して練って、

稽古して練り上げて、

そして本番は3日ほどで終わる。


終われば、次の作品に挑むために、

また稽古、稽古、稽古。


稽古でお金は入らない。

だから仕事を探す。

バイトをするのだ。


日々の暮らしにはお金がいる。

家賃、光熱費、食費。

バイト先に行く為に交通費。

ギリギリだ(笑)


健康保険。

年金なんて老後入らないのに

払えの催促。


国民の義務?

NHKも取り立てられ。

追い込まれて疲弊する。


こんな状況で、

なにを備えればいいの?

災害がきたら、

飲まれて死ぬだけ。


演劇はなぜ必要なのか?

劇場で芝居を観るとはどう言うことなのか?

なぜ廃れる事なく「演劇」は

存在してきたのか?

必ず必要とされてきたものだかである。


人と人が交わるときには、

なにかが生まれるもの。

相手役とそしてお客さまと。


笑ったり、泣いたり、

喜んだり、悲しんだり、

考えたり、怒ったり、

芝居には何気ない事が

詰まってる。


何気ないから、 

気がつかれない。


無くしてみないとわからないことがある。

それが、わかったから、

よりいっそう大事にしたい。


チクショー。

コンチクショー。

まだまだだ。


プールの底まで潜ると、

水圧に押されて上がることが

出来ない。


でも、底を手で押すと

簡単に浮上する。

それだ。

それをしないとね。